リーバイスといえば、世界的に有名なジーンズブランドですが、その中でも特に珍しいとされるのが「16ボタン」と呼ばれるモデルです。この記事では、リーバイス16ボタンの歴史と、他のリーバイスとの違い、そして16ボタンだからこその魅力について紹介します。
リーバイス16ボタンの歴史
リーバイス16ボタンとは、フロントボタンの裏に「16」という数字が刻印されているリーバイスのジーンズやジャケットのことです。この数字は、製造を担当した工場の番号を表しているという説が有力です。
リーバイス16ボタンは、1970年代中頃に作られたものがほとんどですが、なぜか1960年代以前に使われていた生地や綿糸などが使用されている個体が多く見られます。これは、16番の工場が古い在庫の生地や糸を使って製品を作っていたということを示しています。
リーバイス16ボタンと他のリーバイスとの違い
リーバイス16ボタンは、同じ時代に作られた他のリーバイスと比べて、いくつかの違いがあります。その中でも特に目立つのが、以下の3点です。
- 生地の色や風合いが異なる
- 綿糸で縫製されている
- レッドタブの表記が「ビッグE」になっているものもある
生地の色や風合いが異なるのは、古い生地を使っているためです。リーバイスは、1960年代に生地の仕入れ先を変更したり、インディゴ染料の配合を変えたりしていますが、16ボタンはそれらの変更に影響されていないようです。そのため、16ボタンの生地は、より深い青色や、よりざらっとした質感を持っています。
綿糸で縫製されているのも、古い在庫を使っているためです。リーバイスは、1960年代に綿糸からポリエステル混紡の糸に切り替えましたが、16ボタンは綿糸で縫われています。綿糸は、ポリエステル糸よりも柔らかく、経年変化によって色が変わったり、ほつれたりすることがあります。これは、ヴィンテージ好きにとっては魅力的な特徴です。
レッドタブの表記が「ビッグE」になっているものがあるのは、偶然の産物と言えます。リーバイスは、1971年に株式上場を機に、レッドタブの表記を「LEVI'S」から「Levi's」に変更しましたが、16ボタンはその変更に間に合わなかったようです。そのため、16ボタンは、1970年代に作られながらも、1960年代以前の「ビッグE」のレッドタブを持っていることもあります。これは、レア度の高い証拠となります。
リーバイス16ボタンの魅力
リーバイス16ボタンは、タマ数も圧倒的に少ないという点も見逃せません。同年代のリーバイスジーンズが数十本あるうち、一本あるかどうかというほどです。そのため、リーバイス16ボタンを見つけたら、迷わず購入することをおすすめします。もちろん、状態によっては高額になることもありますが、比較的新しい年代に作られた製品なので、ユーズドなら5万円前後で入手可能なこともあります。
リーバイス16ボタンは、ヴィンテージのリーバイスジーンズの中でも、素材も作りもルールを逸脱した、通にブッ刺さる逸品です。古着に興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。リーバイス16ボタンの魅力にハマること間違いなしです。
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